地方公務員法及び、地方自治法の一部改正案が可決・成立

 公務員の非正規化が進み、正規職員が減らされる一方で臨時・非常勤職員が増やされ続けてきました。その実態が、法律とかけ離れてしまったことを受けての「改正」ですが、会計年度任用職員制度を新設する内容であり、法的に非正規を固定化する恐れを含んでいます。
 学校現場でも、多数の臨時教職員を使っていることにより、近年代替の臨時教員が配置されなかったり、免許が違う人しか配置されなかったりと学校現場では困難が広がっています。学校現場に、どのような影響が出るのか、まだ不透明な部分もありますが、今後注視していかなければならない動きです。

以下、全教臨対部の通信の抜粋を紹介します。

 参議院先議にて審議された地方公務員法及び地方自治法の一部改正法は、昨日11日に開かれた衆議院本会議にて採決があり、可決・成立しました。
改正法については、衆参両院の総務委員会で日本共産党は非正規職員の正規化に触れられておらず、また、正規と非正規との待遇格差が温存されるとして反対を表明。民進党や社民党は質疑の中で、「これではむしろ非常勤職員の処遇は不安定になるのではないか」などと危惧する意見を述べる一方で、不十分ではあるものの「半歩前進と評価」するとして賛成しました。
全国の地方自治体では、この10年間に正規職員は30万人減少する一方で、非正規職員は20万人増加し、64万人にも上っています。「官製ワーキングプアを生み出したのが正規職員の削減と非正規化だ」との指摘が審議の中でも出されましたが、改正法では、臨時・非常勤が臨時・非常勤の正規化、正規職員の定員拡大などの抜本的な改善策が示されておらず、新たな会計年度任用職員制度の導入で「期限の定めのない任用の原則を揺るがしていくのではないか」との懸念も出されています。
また、政府は今回のパートの会計年度任用職員へ期末手当が支給できるようにした措置について、「民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案における、いわゆる賞与についての正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇格差の解消といった方向性には合致している」などと答弁。しかし、会計年度任用職員において、フルタイムは給与と手当、パートは報酬と費用弁償とされ、しかも、今回支給できるとされたのは期末手当のみの不十分な内容にとどまっています。これでは会計年度任用職員のフルタイムとパートとで待遇格差が温存されることになります。
さらにフルタイムとパートの区分を「一分でも勤務時間が短い方はパートタイムの会計年度任用職員だ」(政府)としており、自治体の財政状況によっては、不利益な扱いが行われる得ることや、今回導入される会計年度任用職員制度が、「合法的な人員の調整弁となることが否定できず、地方公務員法の恒常の職の無期限任用の原則を掘り崩すおそれがある」ことも指摘されています。
 審議の中では、パートの会計年度任用職員に支給できることになった手当が期末手当のみであることについて、「他の手当の給付についても議論をいただいている。そういった問題と併せて、給付体系のあり方についても検討課題としたい」との答弁も引き出されています。
また、任用の「空白」問題についても、「今般の改正法案では会計年度任用職員に係る空白期間の適正化が図られている。このような考え方は臨時的任用職員についても同様に当てはまるものであり、総務省としては必要な助言を行っていく」との原田副大臣答弁などがあり、全教臨対部としては、国会の審議の内容を精査し、今後のとりくみに生かしていきたいと考えます。


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